News 新着情報
11月のアートウィーク東京の開催期間中に国際文化会館で実施する異種間クロストークでは、アートデザイン部門ディレクター・長谷川祐子のモデレーションのもと、世界的に注目されている二つの重要テーマを2日間にわたり掘り下げます。
11月6日のテーマは、AIと仏教。
登壇者は対話型人工知能(AI)モデル「MaryGPT」をキュレーターとして活用した展示『The Frankenstein Papers』で知られ、AIによる新たな創作表現の可能性を切り開く新進気鋭のアーティスト岸祐真氏と、僧侶・仏教哲学者として、伝統的な叡智と現代の経営知を往還しながら、企業のトップリーダーが自らの「経営哲学」を言語化し、次世代への「レガシー」を築き「グッド・アンセスター」になるための思索を支援する松本紹圭氏です。
グローバル化や医療技術の発展、AI技術の加速に伴い、私たちを取り巻く環境は刻一刻と変化しています。これまでの常識が揺らぐなか、そもそも私たちはどこからきてどこへいくのか、という問いが浮かび上がります。AIアーティストと仏教僧が対話する、いまここだけの特別な体験。日本のアニミズムと仏教の「一即多」の思想を通して、人間、機械、そして世界が平等に交わる瞬間から、現代の人間性を問い直します。
ジャンルを超えた知の交流が、新たな視座とインスピレーションをもたらす2日間。日本発のグローバルな対話に、ぜひご期待ください。
日時: 11月6日(木)3:00 ~4:00 pm (開場:2:30 pm)
会場: 国際文化会館 地下1F 岩崎小彌太記念ホール
スピーカー: 岸祐真(アーティスト)、松本紹圭(僧侶、仏教哲学者)
モデレーター: 長谷川祐子(国際文化会館アートデザイン部門ディレクター)
言語: 日本語(英語通訳あり)
参加費:一般3,000円、国際文化会館会員2,000円、学生1,500円
*会員配偶者・パートナーの方も会員チケットをお求めください。その他の会員ご同伴者様は一般価格で承ります
登壇者プロフィール
岸 裕真(アーティスト)
1993年生まれ。AIを「Alien Intelligence(エイリアンの知性)」と捉え直し、人間とAIによる創発的な関係「エイリアン的主体」を掲げて、自ら開発したAIと協働して絵画、彫刻、インスタレーションの制作を行う。主な活動として、個展「Oracle Womb」(2025 / √K Contemporary)、「Imaginary Bones」(2021 / √K Contemporary)など。参加展覧会に「DXP2」(2024 / 金沢21世紀美術館)、「獸(第2章 / BEAUTIFUL DAYDREAM)」(2024 / まるかビル」など。他にもファッションブランド「HATRA」とのリサーチベースの作品発表や、バンド「RADWIMPS」「King Gnu」などへのアートワーク提供、音楽家「渋谷慶一郎」の公演「アンドロイド・オペラ」の映像演出など、さまざまなアーティストや企業とのコラボレーションでも注目を集める。著書として「未知との創造:人類とAIのエイリアン的出会いについて」(2025 / 誠文堂新光社)。受賞歴に「CAF賞2023」入選、「ATAMI ART GRANT 2022」選出など。
松本紹圭(僧侶、仏教哲学者)
1979年生まれ。株式会社Interbeing代表取締役僧侶。複雑な経営課題の奥底にある本質的な「問い」を起点に、経営者が自らの「経営哲学」を言語化し、次世代への「レガシー」を定義するための思索に伴走する。主な活動として、思想的パートナーとしての企業顧問活動や、グローバル経営リーダーとの対話など。世界経済フォーラム(ダボス会議)のヤング・グローバル・リーダーに選出され、現在はGlobal Future Council on Responsible Leadershipのメンバーを務める。著書に『Work Like a Monk』(2025 / Simon & Schuster)、世界的ベストセラー『お坊さんが教える、心がととのう掃除の本』(2011 / ディスカヴァー・トゥエンティワン)、訳書に『グッド・アンセスター わたしたちは「よき祖先」になれるか』(2021 / あすなろ書房)など。