Programs プログラム

-Geoeconomics地政学・国際関係・地域研究

2024.03.21

選挙が信じられなくなる―新興技術と民主主義―(地経学ブリーフィング)

技術は民主主義のあり方を変えるのか、それとも民主主義の原則が技術のあり方を規定するのであろうか。2024年の世界的な「選挙年」を迎え、新興技術と民主主義との関係に大きな関心が寄せられている。言うまでもなく、選挙は民主主義の根幹をなす手続きである。選挙を通じて、有権者は自らの意見や利益を代表してくれる政治家や政党を選出し、その活動に満足すれば次の選挙で再び投票する。政治家のマニフェストや在任中の評価、思想や人柄といった「情報」がこうした投票行動の根拠となる。情報通信技術の発展が個人の情報収集や発信の能力を高め、ひいては民主主義の実現に寄与することはこれまでに繰り返し指摘されてきた。しかし今日、注目を集めているのは、こうした投票行動が歪められることで民主主義社会にもたらされるリスクである。

国際文化会館

アジア・パシフィック・イニシアティブ