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-Geoeconomics地政学・国際関係・地域研究

2024.07.18

国際安全保障秩序の変局にどう向き合うか(地経学ブリーフィング)

バイデン大統領は、2023年10月20日、ハマスの襲撃に対するイスラエルの反撃を踏まえ、「我々は、我々の今日の決断がその後数十年の未来を決める瞬間という歴史的な変局点に直面している」と演説した。同年3月、モスクワを訪問した習近平国家主席はプーチン大統領に「百年変局」という言葉を使い、世界の秩序が変わる歴史的な時期が来ている認識を示し、「これを一緒に促進しよう」と伝えた(エコノミスト、2024.5.18)。いま世界は、第二次世界大戦後米国が主導して作り上げ、冷戦後、世界が前提としてきた国際秩序が中ロを中心とする現状変更勢力の深刻な挑戦を受けている過程にある。ロシアによるウクライナ侵略はその最も先鋭化した対立の発現だが、現時点において戦闘終結の道筋は見えず、その先にどのような世界秩序が姿を現すのか、想像もつかない。バイデンの言う通り、現在の決断が今後の経路を大きく左右し、その後の数十年の将来を決定する重要な局面に我々は立っている。とりわけ、むき出しの軍事力による現状変更という挑戦をどう理解し、対応すべきだろうか?

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